クリニックで何かしらのトラブル
経験したことがある人は多いのでは
ないでしょうか。

しかし、
トラブルは未然に防げる場合がほとんどです。

例えば、緊急時の対応方法を
マニュアル化しておけば、冷静に対応できます。
また、クリニック自体の体制を整えるのも
トラブルを防ぐひとつの方法です。
さらに、スタッフの服装も患者さんの印象を
よくするための重要なポイントです。

そのためには、
細かい院内ルールを作ることが必要です。

それでは、具体的にどのような院内ルールを
作るべきなのでしょうか?

今回は3つのポイントにしぼって
紹介していきます。

看護師・医療事務などスタッフごとに仕事を分ける

スタッフの少ないクリニックでは、
看護師と医療事務との仕事の線引きが
難しい場合があります。

もちろん看護師の仕事を医療事務はできませんが、
医療事務の仕事を看護師が手伝うことはあります。

できれば、看護師と医療事務の仕事の線引きは
しっかりと行っておく方がいいでしょう。

なぜならば、看護師の仕事が増えると
トラブルにつながるからです。

厚生労働省の調査では、
看護師が就業先を離職した理由のひとつに、
「看護の自立性・専門性が認められない」
というものがありました。

一方で、勤務を続けている理由に
「看護ケアに十分な時間をあてられている」
というものもありました。

やはり看護師の専門性を活かすためには、
看護師の専門性を認め、
そのための時間が十分に充てられている
ということは大切です。

参考リンク:厚生労働省

また、業務ごとに当番制にする場合は
わかりやすくしておきましょう。

例えば、
「診察室の掃除」
「会計の管理」
「点滴の準備」
など、今日は誰が担当するといった内容を
ノートなどに記載しておきます。

「早く来た人がする」というようにしておくと、
院内の人間関係のトラブルにもつながります。

急患や体調が悪くなった患者さんの対応ルール

患者さんが待合室で体調が悪くなった場合、
どんな対応をするかを具体的に決めておきます。

例えば、受付をしている医療事務が
常に待合室の患者さんを見守ることも必要です。

少しでも異変を感じたら声をかけたり、
何か必要がないかなど聞いてみたりすることも
必要になるでしょう。

あきらかに体調が悪い場合は、
ベッドのある部屋で休憩してもらい、
手の空いた看護師が付きそいます。
看護師が無理であれば、
医療事務などが付きそいます。

また、急患が来たときの対応も
ルールを作っておきましょう。
例えば、医療事務(受付)→看護師→医師
というようにどのような流れにするかを
決めておきます。

医療事務→看護師→医師の流れ
  1. 医療事務が受付で患者さんの状況を聞く
  2. 詳しい内容は看護師が確認をする。
  3. 看護師が医師にクリニックで対応できるか確認する

また、クリニックでは対応できないケースを
具体的に決めておくことで、
他の病院を紹介したり救急車を呼んだりするなど、
早い決断をすることができます。

患者さんに不快感を与えない服装のルール

スタッフは白衣を着ているので、
服装はあまり注意していないことが多いです。

患者さんとトラブルが発生したときに、
「あのクリニックのスタッフは信頼できない」
服装だけで判断されることもあります。

また、患者さんに不快感を与えないために
服装ルールを決めます。

  1. 髪型
    髪が長い人は束ねるようにしましょう。
    髪が長いと治療に邪魔になったり、
    不潔だと感じたりすることがあります。
  2. アクセサリー
    アクセサリーはできるだけはずすように
    します。
    アクセサリーを付けているスタッフを
    見かけますが、患者さんによっては
    あまり気持ちのいいものではありません。
    治療に来ている患者さんのために
    控えめにしておきましょう。
  3. 化粧
    化粧は身なりを整えるために
    しておいた方がいいですが、
    濃いメイクは厳禁です。
    薄めの化粧で、
    ナチュラルな化粧をこころがけましょう。
  4. 服装
    白衣は汚れやすく、
    薬品などで汚れるとなかなか落ちません。
    定期的に新しい白衣に
    変えるようにしましょう。
  5. 靴下・ストッキング
    靴下・ストッキングも
    クリニックによってバラバラです。
    ストッキングは
    できるだけ肌色のものをつかいましょう。
    靴下も黒色より
    白色を使うようにしましょう。

院内ルールがうまくいかないときは改善することも必要

院内ルールは一度作ったからといって
終わりではありません。

ミーティングでスタッフの要望を聞き、
改善することも必要です。

また、ルール通りにおこなっても
うまく行かないこともあります。

そのような場合は、どんな問題があったか
スタッフに聞いておくことが大切です。

ルール作りは後回しになりがちですが、
柔軟に対応していきましょう。