新型コロナウイルスの影響から、
多くの人はウイルス感染の恐怖に
さらされています。

とくに医療従事者は、
患者さんの健康を守るために
さまざまなことに注意しなければいけません。

しかし、このまま患者数が増えてしまうと
逆に医療従事者が体と心を病んでしまう
可能性があります。

どうすれば少しでも楽になれるのかを
考えていきましょう。

医療従事者が感じるストレスの原因

医療従事者は、
多くの患者さんを相手にしたり、
事務処理などの業務が積み重なったりなど、
様々なことが原因で
ストレスを抱えている可能性があります。

具体的にどのようなストレスを
抱えているのでしょうか?

一緒に考えていきましょう。

自分が感染しないか、または他の人に感染しないか不安

病院は、病気の方が多く来院するため、
他の職場よりも感染リスクは高くなります。

万が一、医療従事者が
体調を崩してしまっても、
仕事を休むのは簡単にはできないかと思います。

自分だけでなく、
患者さんの事も考えなくてはいけないからです。

医療従事者は、
一般の人以上に
プライベートでも体調管理には
注意をする必要があると言えるでしょう。

オーバーワークにならないか

普段よりも、
感染を予防するための作業が増えるため、
時間通りに帰れないなど
スタッフに負荷がかかっている可能性があります。

スタッフもできるだけ早く帰って、
自分の体調を整えたいと考えています。

そのため、
「今日も残業かも?」というストレスから、
疲れがたまりケアレスミスなどが増えてしまいます。

まわりの人に厳しい目を向けられないか

今、問題となっているのは、
医療従事者に対する差別や偏見です。

本来は、命を救っている医療従事者は
温かい目で見られるべきだと思います。

ただし、
感染のリスクが高いため
厳しい目を向けられる場合があります。

「医療従事者に感謝を」といわれていますが、
現場ではまだまだ厳しいのが現状です。

経営者側が気にかけたいこと

医療従事者は自分を守るだけでなく
患者さんを守らなくてはいけません。

そのため、病院の経営者が
働きやすい環境づくりを作ることが大切です。

具体的にどのような対策が
必要になるか考えていきましょう。

話し合いの場を作る

朝礼やミーティングなどで、
それぞれの職種の担当者に
困っていることがないかを聞いてみたほうが
いいと思います。

それぞれの職種の担当者に
困っていることを確認することで

  • 患者さんが入り口で消毒をしてくれない、
  • マスクをしてくれない

など、多くの問題が浮上してくるかも
しれません。

消毒やマスクをしない患者さんには
少し強制的かもしれませんが、
受診できないようにするなどといった改革も
最悪の場合は、必要になると思います。

また、職種間の助け合いも必要です。

例えば、

「◯◯さんをリハビリ室まで連れていってほしい」

「◯◯さんは足が弱っているので
気にかけてほしい」

などといった情報を
共有することも必要です。

万全な態勢を整える

診療科によっては、
フェイスガードをつける、
ゴーグルをつけるなども必要
でしょう。

最近では、
ホームセンターでもフェイスガードを
つけている従業員をみかけます。

もちろん、
費用や消毒の手間なども必要です。

できるだけ患者さんと接する機会を減らすため、

「手袋をその都度変える」
「お金は直接手渡ししない」
「受付や診察室は、その都度消毒する」

など、徹底した管理も必要です。

万全な体制は、患者さんだけでなく
スタッフも安心させます。

心のケアの専門スタッフに相談できる場を作る

上司や同僚に相談することもできますが、
なかなか言いづらいことがあるかもしれません。

できれば、外部の専門家に相談できる場所を
作るといいでしょう。

もちろん、相談で得た内容は個人情報なので
他の方に漏らすことはありません。

スタッフの心が軽くなる
お手伝いをすることができます。

食事や休憩などがきちんととれるように配慮する

忙しくなると、
仕事が優先になってしまい、
食事や休憩がとれなくなる場合があります。

できるだけ時間通りに休憩に行けるようにし、
無理な場合は周りの人に
お願いできるような環境をつくりましょう。

スタッフの体を優先するために、
診察時間を短くするクリニックもあります。

休憩室は横になって休めるようにしたり、
簡単に温かい食事をとれるようにしたりするなど、
スタッフが少しでも
ほっとできる環境をつくります。

上司や先輩がスタッフの行動を把握する

職場では、
悩みや相談をしにくく、
自分から相談できない
スタッフもいるかもしれません。

例えば、

「悩んでいるスタッフはいないか」
「仕事で失敗したり、動作が遅くなったり
する人はいないか」

などを把握することも大切です。

様子がおかしいと思ったときは、
そっと声をかけてみたり、
他の人にわからないように個室で話を
聞いてみたりするなど、
ひとりひとりの心に寄り添うことも必要
です。

現在、医療従事者の心の悩みは
以前よりも増えていると考えられています。

厚生労働省のこちらのサイトも参考になります。
是非、ご覧ください。

【新型コロナウイルス感染症対策(こころのケア)】
https://kokoro.mhlw.go.jp/etc/coronavirus_info/

医療従事者の心のケアは患者さんの安心にもつながる

患者さんは、
医療従事者を頼って病院を訪れます。

医療従事者がイライラしていたり、
元気がなかったりすると、
患者さんの不満につながる可能性があります。

そもそも、医療従事者がいなければ、
病院経営はなりたちません。
こんなときこそ、お互いのアイデアを
持ち寄り助け合っていくことが必要です。