8月にはいると、
一気にお盆休みが近づきます。
これまで通っていた患者さんは、
「いつから病院はお盆休みに入るのだろう?」
と気になる方も多いでしょう。
ところで、
みなさんのクリニックでは、
お盆休みについてどのように考えていますか?
普段は休みがとれないので、
できるだけ長期間とりたいという
クリニックも多いでしょう。
スタッフもお墓参りをしたり、
実家に帰省したりする方もいらっしゃるでしょう。
しかし、あまり長い間休みをとると
患者さんが不安に思うことがあります。
それでは、
患者さんに迷惑がかからない
お盆休みの取り方について
考えていきましょう。
お盆休みをどれくらいの期間とる?
お盆休みは、
毎年何日間とっていますか?
今年は、
お盆休みを増やしてみたいと
思っているクリニックもあるでしょう。
例えば、
毎年お盆休みに病院を開けても、
患者さんが少ないクリニックもあるからです。
とくに
オフィス街にあるクリニックは
患者さんの数が少なくなります。
また、
住宅街でもお盆休みに入ると、
家族で旅行に出かける人も多くなるでしょう。
一方で、
「夏は体調を崩す人が多いから、
こんなときこそ開けておくべきだ!」
と考える方もいるかもしれません。
しかし、
患者さんを中心に考えると、
スタッフは休みを取りにくくなりますよね。
患者さんに迷惑がかからず、
かつスタッフも気楽に過ごすことが出来る
お盆休みのとり方を、
具体的に考えていきましょう。
患者さんがお盆休みになると困りそうなことを考えてみる
長いお休みが続くと、
患者さんはどういったことに
困るのでしょうか?
1番考えられるのは、
「体調が悪くなった場合、
どうすればいいのかわからない」
ということでしょう。
他の病院に行くとしても、
これまでの患者さんの情報を引き継ぐことは
難しいかもしれません。
そんな不安を解消するために、
患者さんに具体的な対応方法を
提案しておきましょう。
例えば、
「お腹が痛くなったら
この薬を飲んで様子を見てください。」
「それでもよくならなければ、
救急車を呼んで、病院に行ってください。」
など具体的な目安を伝えておくのです。
前もって伝えておくだけで、
患者さんは安心できます。
また、
お子さまの場合
「子ども医療電話相談」(#8000)の
利用もできます。
さらに、
お薬手帳は他のクリニックにかかるとき、
必ず持っていくように促しましょう。
お盆休みをほかのクリニックと重ならないようにする
もし、
近隣に同じ科のクリニックがあった場合、
休みが被らないようにするのもひとつの方法です。
患者さんが、
薬が必要になったり、
急変したりした場合でも、
同じ科の他のクリニックに
相談することができるからです。
また、
提携している病院を紹介する
といった方法もあります。
クリニックなどは、
お盆休みをとっている場合が
ほとんどですが、
総合病院などは
開いている場合もあります。
クリニックからの紹介であれば、
患者さんも安心できます。
お盆休み明けは予約制にする
お盆休みの日は、
前もって決めることができますが、
問題はお盆休み明けの対応です。
お盆休みが明けると、
一気に患者さんが押し寄せます。
クリニックによっては、
普段の倍以上の患者さんが来る場合も
あるでしょう。
早く診察を受けたいのに、
なかなか診てもらえない状況では、
患者さんのストレスがたまってしまいます。
このような場合は、
大型連休のあとだけ
予約制にしてみてはいかがでしょうか?
ただし、
予約システムのないクリニックは、
手間がかかってしまいます。
受付で予約をとるのか、
電話で予約を受け付けるのか
具体的に考えておくと良いでしょう。
クリニックの掲示板に具体的に掲示しておく
患者さんへのお知らせを
クリニックの掲示板に貼っておきましょう。
例えば、
「お盆休み・お盆休み明けは混み合います。
薬が必要な方は、診察時にご相談ください。」
といったように案内するポスターなどを
掲示するのも良いでしょう。
お盆休みの間だけでなく、
お盆明けも混み合うため、
患者さんの負担がかからない方法を
一緒に考えてみましょう。
例えば、
「可能であれば薬の量を少し多めに処方する。」
「いつもは、
診察をしたあとに薬を処方していたが、
今回にかぎり薬のみの処方を可とする」
などです。
もちろん、
患者さんの状態に合わせることが大切です。
- 休日当番の病院を掲示しておく
- 休日に急変したら
どこで診てもらえるのか掲示する
といったように情報開示するのも良いでしょう。
保管できるように、
休日当番の病院を書いたプリントを
用意しておきましょう。
スタッフはお盆休みを取りやすいようにする
クリニックはお盆休みにはいると、
スタッフ全員が休みに入ります。
また、
お盆休みと併せて、
有給休暇をまとめてとりたい
というスタッフもいるでしょう。
このような場合にも対応できるように、
早めにスタッフの予定を確認することが大切です。
ただし、
一度に多くのスタッフが休んでしまうと、
お盆休み明けの診療の際に
スタッフの数が少なくなり、
診察の対応が難しくなります。
交代でお休みをとれるように、配慮しましょう。
患者さんに迷惑をかけないようにするためには事前に準備することが大切
患者さんにとって
お盆休みは少し憂鬱になる期間です。
とくに、
普段から体調があまりよくない患者さんは、
不安な日々を過ごすことでしょう。
そのためには、
クリニック側でその不安要素を
取り除くことが必要です。
もちろん、
すべてクリニックで
対応する訳ではありません。
他の医療機関などを利用する方法などを
事前に患者さんにお知らせしておきましょう。
クリニック側のちょっとしたお知らせが、
患者さんの安心につながります。