4月1日には新元号【令和】も発表となり、
いよいよ平成最後の月になりました。

4月30日に天皇陛下のご譲位、
次いで明くる5月1日に
皇太子殿下の即位の儀が
執り行われます。

このような特別な儀式が
行われるため、通年とは
大幅にスケジュールが
変更されることになりました。

もともと4月末から
月初めにかけては、
ゴールデンウィークの時期ですね。
とはいえ、G.W.の時期は
すべてが祝祭日なのではありません。

しかし今年は
異例の措置がとられています。
4月27日土曜日から
5月6日月曜日まで

連続して公休日となります。
この決定が報道されるやいなや、
「前代未聞の10連休」
書き立てられましたね。

この点は医療機関にも
影響が大きいです。
アンチエイジング診療を
標榜する医療機関の場合に、
どれくらいの影響が出るのか
検討してみましょう。

10連休が近づく中で医療界全体の反応は? 

医療機関がこの時期、どれくらい休むのか? 
それはケースバイケースでしょう。

規模の大きな医療機関は、
基本的に完全に休む
ということはできません。
それでも公立の病院を中心に、
外来等を休診とする動きが
出ている模様です。
このため、国全体で医療を受けにくくなる
可能性が懸念されています。

もっともアンチエイジング診療や
自由診療の場合は、
基本的に救急患者を
受け入れるわけではありません。

10連休に入ったとしても、極端に
重大な事態となるリスクは
低そうです。

10連休中に休まない場合のメリットとは

・経営にゆとりがない場合は、
 収益を増やせる可能性がある

自由診療の強みをうまく発揮して、
安定した収益を以前から
獲得しているのであれば話は別です。

しかし何日も休むことで
赤字になることが
目に見えているなら、
休まないほうが安全でしょう。

・周囲に休診する医療機関が多い場合は、
 患者が普段より集まる可能性が生じる

特に自費診療だけではなく、
保険診療もやっているケースであれば
急に体調を崩した近所の住民が
駆け込んでくる可能性は無視できません。

10連休中に休まない場合のデメリットとは

・地域の患者がこぞって
 姿を消してしまう恐れがある

たとえばオフィス街
開業しているならどうでしょうか? 
カレンダー通りに休業する企業が
大半を占めているなら、
患者が来る可能性は
ほとんどない
でしょう。

あるいは親子連れが多く生活する
住宅街で開業しているなら? 
家全体で旅行に出てしまったり
帰省してしまったり、といった現象が
起こるのではないでしょうか。

このような場合なら、連休中に診療日を設けても
患者はほとんど集まらないでしょう。

・医薬品・備品等の入手が
 いつものようにいかない可能性がある

10連休が決定して以来、
各業界がどこまで休業するのか
しばしば話題となってきました。

これは医療界に限ったことではないのですが、
流通等の業界も連休中は仕事量を制限する
可能性が指摘されています。

したがって医薬品や医療器材をはじめ、
必要不可欠な品物が期待した通りに
届かなくなる恐れがあります。

・スタッフの都合を
 無視できなくなる恐れがある

スタッフにも家庭をはじめ、
さまざまな都合があります。

たとえば医療機関は女性が多い職場ですが、
夫や子供がいる女性スタッフは
家族が休むなら家族と一緒に過ごしたい、
そう考えるのが自然でしょう。

このためスタッフの思惑は
早めに確認しておくに
越したことはありません。

10連休中の日程をどう決めるべきか

以上のポイントを考慮すると、
以下のような着眼点を重視する必要が
あるでしょう。

・現在の経営状況

これがいちばん大事でしょう。
何日も連続で休んでいられる
経済的余裕があるのかないのか、
よく検討すべきでしょう。

・診療に必要な外部の業者の都合

診療すると決めても、
必要な備品を供給できないのでは
困りものです。

業者の都合を事前に確認し、
場合によってはあらかじめ必要な備品を
取り揃えておく準備をしましょう。

・地域の患者層の特徴

連休の間、周囲が閑散とするのであれば
集患しようにも集患できなくなるでしょう。

医院の公式Webサイト等を使って、
いつが診療日でいつが休診日なのか
早めに告知することが大切です。

・周囲の医療機関の動向

特に、競合相手となる
医院があるのであれば、
できればそこの様子を
探っておきたいところです

その医院のWebサイトなどにアクセスし、
予定を確認しておきましょう。

・スタッフたちの休暇への希望

G.W.中に休みを取りたくなったスタッフは
自ら申し出てくることが多いでしょう。
とはいえ、それを待っているよりは、
自ら各スタッフに質問したほうがよいです。

いずれにしてもスタッフの
反応をよく把握して、
スタッフの負担にならない形で
診療日・休診日を決めるのがベストです。

10連休中をどう乗り切るか? 早めに準備しましょう

前代未聞の10連休。
社会全体で、何が起こるか
正確に予測し切れていません。

大事なことは、
とにかく早めに準備を進めていくことです。
医院全体でよく話し合って、
どのような方針にするのか
決めていきたいところです。

院内の連携プレーがしっかりしていれば、
思わぬトラブルが起こった場合でも
手際よく処理できることでしょう。