コロナウイルスが
社会にもたらした重大な災厄のひとつに
経済恐慌があります。

誰もが外出を避けて、
他人との接触を避けるとなると
世の中の大半のビジネスは
集客が困難になってしまいます。

この困難は医療機関にもあてはまります。

そこで国や自治体は、
3月以降相次いで
事業者救済策を打ち出しましたね。

「持続化給付金」もそのひとつ。

実は、この制度ですが、
医療機関の経営者も申し込むことができます。

すでに申し込んだ方も多いと思われますが
今回は、まだ申し込んでいない方のために、
“現在までに判明している情報”
ご紹介いたします。

持続化給付金に、各業界から申し込みが殺到した背景とは

さて持続化給付金が最初に報じられたのは
4月のこと…。

それから急ピッチで法案が組まれ、
5月1日から受付開始されました。

受付が開始されると、
すさまじい勢いで
申請者は増えていきました。

では、なぜそこまでの混乱が生じたのでしょうか? 

今回のコロナ騒動は前例がないため
給付金や緊急貸付に関するトラブルが
多発しています。

なかでも持続化給付金は、
給付金の対象者が多いために
汎用性が高い制度と言えます。

法人から個人まで申し込むことが可能で、
業種の制限も他の給付金制度と比べると
緩いです

そして、持続化給付金は支給額が魅力的。

個人:最大100万円
法人:最大200万円

もちろん誰でも
最大額を受け取れるのではありません。

支給額の計算は以下のようになります。

個人の場合の計算方法

「2019年の年間事業収入」
-「対象月の月間事業収入×12」

法人の場合の計算方法

「対象月の事業年度の前年度の年間事業収入」
-「対象月の月間事業収入×12」

ここで取り上げた「対象月」とは、
コロナによって特に打撃を受けた月のことを
指します。

「前年の同月と比べ、売上が50%以上減った月」
であればどの月でもOKですね。

なお、2019年以前から開業していることが
必須条件でしたが、
その後
「今年の1月~3月に開業した事業者」
でも申し込みができるようになりました。

もちろん条件はこれだけではありません。

たとえば医療法人なら、
従業員の人数や資本金の額に関して
細かな制限がかけられています。

情報は随時変化していますし、
給付制度や条件の詳細については
経済産業省の公式Webサイトを
必ずお確かめください。

経済産業省公式Webサイトはコチラ

持続化給付金 支援対象拡大の詳細はコチラ 

持続化給付金はいつ申し込むべきか? 

持続化給付金は、
2021年1月15日まで申請が認められています。

したがって
「急がなくてもよい」
という意見をお持ちの方もいるかもしれません。

たとえば

「年内にもっと売上が下がる月が来る」

と予想できる場合なら、
そのときまで待つべきだという
考え方が自然と出てくるでしょう。

ただし、
とにかく準備は
早めに進めておいたほうが良いでしょう。

また、
書類の見直し等にもじっくりと時間をかけるに
越したことはありません。

慌てて申請するとトラブルを
招いてしまう恐れがありますから。

いずれにしても、
常にニュース等をチェックしておくほうが
良い
でしょう。

ところで、
持続化給付金支給が決定した最初の1ヶ月は、
揉め事の連続だったことは否定できません。

たとえば、

「だいぶあとから申し込んだ人のほうが、
入金が早かった」

なんて困った話が多発していました。

いずれにしても、
申請できる人が一気に増えましたし、

「申し込みが急増した結果、
再び公式サイトのサーバがダウンする」

などといった事態になる危険性は
あり得るでしょう。

ここまでをまとめると、

  • 年内の経営の見通しや、
    準備しやすい時期を見据えて
    慎重に申請時期を決める。
  • 期限ぎりぎりで駆け込み申請を
    するような真似は避ける。

といった姿勢を持つことがおすすめです。

入金の遅れの最大の原因は? 

さて、
持続化給付金の
振込が遅延する最大の原因となっているのは
何といっても提出書類の不備です。

もっともこの制度は、
たくさんの書類が必要なわけではありません。

厳しい審査基準があるわけでもありません。

それでも書類におかしな点があると、
再提出を要求される羽目になります。

すでに前述していますが、
書類の準備や見直しは
とにかく念入りに行うべきです。

医療機関によって、
自由診療と保険診療の
2種類の収入がある場合は
注意が必要
と思われます。

保険診療は2ヶ月経過しないと
金額が決まらないことが普通でしょう。

その場合は月の売上に
「当月の自由診療」
「2ヶ月前の保険診療」
含まれるでしょう。

その計算方式でもかまいませんが、
持続化給付金では1年前の同月の売上も申請します。

したがって
1年前も同じ計算方法をとることが大事です。

まとめ

人気の持続化給付金は
確実に早めに受け取ることを目指したほうが
良いでしょう。

各業界で大人気の持続化給付金制度ですが
医療業界では、
他の業界と比べたら、
それほど話題となっていないかもしれません。

医療機関は、
一般企業と比べるとつぶれにくいものですし
開業医はとにかく多忙のため、
「この制度のことをよく調べていなかった」
という声もよく耳にします。

しかし2020年3月以降、

「不要不急の外出を避ける」

という風潮の中で
アンチエイジング診療は
売上に影響を受けやすかったのでは
ないでしょうか?

持続化給付金は
慎重に申請する必要はありますが、
手続きが極端に難しい制度ではありません。

コロナのせいで売上が落ち込んだなら
おすすめできる制度
です。

ぜひ、今回の記事を参考にしていただき
まだ、給付金の申請をしていない先生は、
早めの申請を検討してみても
良いのではないでしょうか?