アンチエイジング診療や自由診療で
開業して成功すれば、
保険診療だけのケースよりも
まとまった収益を出せる可能性があります。

実際にその目的を果たした場合、
気がかりになるのが
税金問題ではないでしょうか。

真っ先に思い出されるのが所得税ですが、
それ以外にも何種類もの税金があります。
消費税も、医院経営をしていくなら
常に気に掛ける必要がありますね。

そもそも消費税は、増税のニュースが
ずっと前から流れてきました。
実際に今年、令和元年10月に
10%への増税が
実施されることになっています。

増税が目前に迫った今、
アンチエイジング診療を
賢く続けていくために
欠かせない情報をお伝えしましょう。

※注釈
増税については、随時
さまざまな報道が行われています。
増税が見送られる可能性、
あるいは再度の延期が行われる可能性を
報じるニュースもときどき出ていますが、
この場では予定通り、今年10月に
実施されるという前提で進めます。

消費税アップの影響が真っ先に出る場面といえば? 

これは間違いなく、
医院の買い物をするときでしょう。
備品をはじめ、医院で毎月
買わなければならない商品は
無数にあるわけです。

現状の8%から10%に上がるだけでも、
買い物する額が上がると
それにつれて納税額も上がります。

100万円の買い物をした場合なら、
納税額が2万円増えるだけですが、
その10倍になったら、どうでしょう? 
納税額が20万円も変わるのです。

実際に、年間の売り上げが
数千万円の医院の場合、
さまざまな支払いを合計すると? 

増税の結果、納税する消費税が累計で
数百万円という規模になってしまうケースは
かなり多い
と考えられます。

自由診療なら、増税を理由に価格を釣り上げたほうがよい? 

保険診療ばかりの医療機関の場合、
消費税アップに対して
医科診療報酬点数制度の見直しを
期待している方が少なくないでしょう。

実際にこれまでの増税では、
診療報酬も一緒にアップされてきました。
国も医療機関の経営低迷を
恐れていますから、それくらいの配慮は
必ず検討してくれます
(完全に、増税で失われる金額を
カバーできるわけではありませんが)。

しかし自由診療には、
点数制度は関係ありません。
そこで考えられるのは、
増税を機に値上げを実行することでしょう。
実際にこれまでの増税の直後には、
自由診療の現場では
値上げがよく行われてきました。

とはいえこの方法は、
うかつにやってよいことではないでしょう。
値上げするのなら、以下の点を
慎重に検討する必要があります。

  • どれくらい値上げするのか
  • 診療メニューのどこからどこまでを
    値上げ対象に選ぶのか

やはり、大幅な値上げを
いきなり行うと、患者に
去られてしまうリスクが発生します。
集患へのダメージを抑えたいなら、
値上げの範囲は控えめにせざるを得ないでしょう。

限られた値上げで、
確実に利益の確保につながるような
シミュレーションを
事前に行うことが大切でしょう。

また、値上げに踏み切る場合は早めにその事実を
予告しておく必要があります。

Webサイトの情報等も
一新する必要が出てくるでしょうし、
早めに予定を組んで
実行していくことが求められます。

支出を見直すことで増税に臨むとしたら? どんな手が有効? 

さて、値上げをする場合でもしない場合でも、
「(消費税の課税対象となる)
医院のコストを見直したい」
という意見は多いことでしょう。

では、どんな対策が考えられるでしょうか? 

  1. 不要な支出をカットする
  2. もっと安い入手ルートを開拓して、購入する

これらは、医療に限らず
どのようなビジネスでも
よく選ばれてきた手段ですね。

増税を機に、消耗品等の購入ルートを
見直すのもいいものでしょう。
医院の買い物に無駄な部分があるなら、
早めに改善するに越したことはありません。

とはいえ、むやみに
これらの手段を突き進めるのも
いい結果になるとは限りません。

医療サービスのために必要な品々は、
品質や機能等を最優先
でそろえたいもの。
あくまでもやりすぎないことが大事でしょう。

  1. 高額な買い物を、今のうちに済ませておく
  2. 高額な買い物は、借金を利用して購入する

これらの手段は、医療機器のような
高額な買い物が必要な場合に有効です。

やはり高額な商品は、消費税8%で
買える間に買ったほうが正解です。

借金をして買うなら利子がかかりますが、
それでも8%の消費税率で計算されますし、
最初に払うだけで終わります。

この方法は特に、リース契約で
医療機器等を使う場合と比べて有効です。

医療機器のリース契約では、
期間が終わっても再度契約して
使い続けることがふつうですが、
その際に払う消費税は
今より上がっているはずです。

したがって長い目で見るなら、
リースよりも銀行等から資金を借りて
医療機器を増税前に手に入れたほうが
お得
となるのです。

まとめ:増税前の今のうちにやったほうがいいことは多々あります

増税が医療機関に及ぼす影響は
とても大きいですね。

医院の支出が大きいほど
高額になりますから、
支出の見直しは大事です。
ただし、切り詰めるところを
間違えてはいけませんし
値上げについても
慎重に決める必要があります。

高額な医療機器については、
増税前に借金を通して買っておくと
長期的にはお買い得となります。

何かお目当ての機材があるなら、
検討する価値はおおいにあるでしょう。