クリニックを経営していると、
毎月たくさんの買い物をするのが常識ですね。

高額な医療機器を購入する頻度が
高いとは限りませんが、
材料等についてはどのクリニックでも
毎月補充する必要があります。

さて、最近は現金に頼らないショッピングが
社会全体で流行っています。
日本は先進国の中では珍しいことに、
長い間「現金主義」が強い国として有名でした。
しかし日本でも最近は、
クレジットカードや電子マネーが
ずいぶんと普及しています。

そして医療の現場でも、いつの間にか
クレジットカードはおなじみの存在となりました。

長いことカード払いを避けてきたクリニックからも
「クレカがこんなに便利だとは思わなかった!」
なんて意見がよく出てくるようになっています。

それでは、自由診療を標榜するクリニックが
クレカを持ったほうがよい理由を
ピックアップしてみましょう。

自由診療を目指すクリニックが、カード払いを取り入れた場合のメリット

1.自由診療に乗り出す際によく発生する、高額な品物の仕入れが大いにはかどる

保険診療でももちろん、
値の張る品物を買う機会は多いでしょう。
しかし自由診療に挑戦すると決まった直後は、
必要となる品物が一気に増えるはずですし
高価な品物もその中にかなり含まれるはずです。

高額の出費については、
医療機器ばかりとは限りません
たとえばアンチエイジング診療では
カウンセリングルームがつきものですが、
その室内は患者様を心からおもてなしする
空間にしたいところですね。

そうなれば、趣味のよいテーブルや椅子を買ったり
プレゼンのために専用のPCを設置したりと、
まとまった出費が相次ぐのが普通でしょう。

2.手元にまとまった資金がないときでも、必要な品物の注文ができる

これはよく知られている事実ですが、
クレジットカードの決済では
すぐに請求が行われません。

カード決済に設定した金融機関の
口座から引き落とされるのは、
少なくとも1ヶ月以上先になりますね。

自由診療に参入するときは何かと物入りですが、
そのたいへんな時期をうまく切り抜けることが
できます。

自由診療が軌道に乗ってからも、
請求がすぐに行われない点は
何かとありがたいものですね。

たとえば途中から高額な医療機器を買った場合は、
すぐにその機器を治療に役立てることができます。
請求日が来るまでに、そのコストを少しでも
回収できるわけです。

さて、クレジットカードの導入で
得られるメリットはほかにもあります。
ここからは、保険診療の場合にも
期待できるメリットのご紹介です。

保険診療と自由診療で共通する、カード払いのメリット

1.クリニックの経営に適したクレジットカードがすでに何種類も発行されている

現在は、「ビジネスカード」が
たくさん発行されています。
ビジネスカードは企業の経営者や自営業者、
個人事業主のためにつくられているカードです。

個人向けのカードと比べて、
経営者・事業家のためになるサービスが
多いのが特長でしょう
クリニックの経営者にとっても
役立つ特典が目白押しです。

たとえば。
トラベル関係の特典が多いカードを選べば
学会やセミナーへの出席の際に便利でしょう。
旅行保険に楽に加入できたり、
空港のラウンジに無料で入れたりといった
特典が考えられます。

2.クリニックの支出を管理しやすい

クリニックの出費の大半を、カード1枚で
一瞬で決済できます。

現金がいらなくなるだけではありません、
カードの明細を見れば支払った内容が
すべて表示されています
支払いに使った金額やその時期についても、
簡単にチェックできます。

3.高額な品物の購入や、よく使う品物の購入を通じてポイントがたっぷりと還元される

クレジットカードは一部の例外を除いて、
支払いに使うたびにポイントが還元されます。

この還元率は、平均すると0.5%くらいになります。
たいした数字には見えないかもしれませんが、
医療機関はもともと出費が多いです。
したがってポイントも貯まりやすいのです。

ポイントは、一定量貯まったら
いろいろな特典と交換できます。
カードによって異なりますが、
ギフト券や他のポイントサービスをはじめ、
さまざまな特典と交換できるのが常識ですね。

クリニック専用のクレジットカードを持つなら、数少ない注意点も忘れずに

とても便利なクレジットカードですが、
忘れてはいけない注意点も少しは見つかります。

1.ある程度、計画性のある使い方が求められる

手元にお金がないときでも買い物ができるのは
非常に便利ですが、それは弱点でもあります。

カードを常用するなら、請求が来たときに
確実に払わないといけません。
支払いができないと、
遅延損害金を要求されてしまいます。

また、ポイントを効率よく貯めていくには
計画を立てる必要があります。
細かなプランを立てなくてもよいのですが、
適当に使っているとポイントはなかなか
貯まりません。

できれば、年会費を確実に超えるくらいの
ポイントを貯めるようにするべきでしょう。

2.個人的な出費を、クリニックのカードで行うことは控える

プライベートの買い物まで
クリニックのカードで行うと、
クリニックの経営を
適正に管理できなくなります。

それにビジネスカードはあくまで事業用のカード。
公私混同していると、カード会社の規約違反に
引っかかる恐れがあります。

クリニック専用のクレジットカードを持つことは、日々の経営にとってもプラスです

若干の注意点があるとはいえ、
クリニック用のビジネスカードを使いこなすことは
まったく難しいことではありません。

自由診療を追求する上でも、
必要な品物を楽に買い揃えやすくなります。
そのほかにも、
「ビジネスカードを手に入れてよかったな」
と思えるチャンスはたくさんあるはずです。

クレジットカードは大量に発行されています。
それぞれの持ち味をよくチェックして、
ご自身のクリニックにぴったり合う種類を
選択するとよいでしょう。