「開業当時に比べて患者が減ってきた」
「将来に備えて患者を増やしたい」
と思ったことはありませんか?

早いうちに準備をしておかなければ、
患者がどんどん減っていき
経営が困難になることも考えられます。

そこで、まず検討しておきたいのが
新しい医療機器の導入です。

しかし、医療機器を導入するといっても
多くのクリニックでは、簡単なことでは
ないでしょう。

なぜならば医療機器を導入するには、
購入代またはリース代だけでなく、
消耗品費など多くの支出をともなうからです。
これらの支出をおぎなうには、
安定した収入を得なければいけません。

アンチエイジング診療では、検査・画像診断などが
収入の大きな割合を占めています。
検査・画像診断の機器を導入する場合は、
全体の収益の中でどれくらい検査による収益が
見込めるかを事前に調査しておきましょう。

検査費や治療費を決めるためにも、
近隣施設や同じ診療を実施する施設の
ホームページを確認してみてもいいでしょう。

なお、自由診療の価格設定には
明確な決まりがないため、
検査費や治療費を高額に
設定してしまいがちです。

患者にその後の診療を受けてもらうためにも、
特に検査費は高額な価格を設定しないように
することが大切です。

ニーズに合わせた医療機器を導入し他のクリニックと差別化をはかる

「同じような治療をおこなっている
クリニックが近くにないから、
一般的な治療や検査で大丈夫だろう。」
と考えていませんか?

開業した当初は特に治療方針がなくても、
ある程度の患者は見込めるかもしれません。

しかし、周りに同じような治療や診療を
おこなうクリニックが増えたらどうでしょう。
クリニックの存在価値はどんどん薄くなり、
どこにでもあるクリニックのひとつに
なってしまいます。

だからといって、最新の医療機器を導入すれば
いいという訳ではありません

クリニックに来る患者はどのような人が多いのか、
また、クリニックを必要としている周りの住民も
どのような人が多いのかを
知ることが必要となるでしょう。

また、どのような検査や治療ができるかというのを
アピールすることも必要です。

院内に医療機器の広告を貼ったり、
モニターなどを使って動画で紹介したりするのも
いいでしょう。

さらに、ホームページにもわかりやすい説明を
つけておくと、病院を探している人は
病院選びの大きなポイントになるでしょう。

スタッフの手間を減らすことで他の仕事に専念でき患者に目が届きやすくなる

クリニックに必要な医療機器を導入すると、
スタッフの手間を減らし、医療サービスに
力を入れることができます。

例えば、
耐用年数の過ぎた検査機器を使っていると、
検査結果が出るまでの時間がかかったり、
精度が悪くなったりすることも考えられます。

医療は常に進化しており、その時代に合わせた
医療機器や検査機器が必要です。
できれば、定期的に新しい医療機器を
取り入れるようにしましょう。
費用はかかりますが、最新の治療を行っている
というだけで患者の口コミを広げてくれます。

また、検査機器の場合、
以前よりも検査回数が増えているのに、
今までと同じように外部委託していると、
検査結果が出るのが遅いので患者の満足度を下げる
要因にもなります。
このようなことを続けていけば、
すぐに検査結果が出る病院に患者が転院してしまう
ことも考えられます。

医療機器を扱うスタッフを採用することで医療サービスの提供を維持する

医療機器を導入すると同時に
その機器を扱えるスタッフを採用する
ことも大切です。

最新の医療機器は覚えることも多いため、
柔軟に対応できるスタッフでなければ、
収益を増やすことは難しくなります。

ある病院では、他のクリニックで
評判がいい検査機器を導入しました。
最初は、うわさを聞いた多くの患者が診察に訪れ、
しばらくの間は予約が取れないほど
患者が集まりました。
しかし、数か月すると患者は激減
してしまいました。

その理由は、新しい医療機器を扱う
スタッフのスキルが不足しており、
検査はできるものの、時間がかかりすぎて
患者に不信感を与えたのが原因でした。

治療や検査がなかなか終わらないことで
全体的に診察時間が遅くなってしまったのです。

もしスタッフの採用が難しいのであれば、
従来のスタッフをメーカー研修に参加させたり、
メーカーにレクチャーを依頼したりして、
導入した医療機器に習熟しておくように
しましょう。
少なくともメーカーから提供された資料は
確認しておきましょう。

また、医療機器についての知識だけでなく、
患者への適切な説明不足も患者離れを誘引する
原因になります。
医療機器に関連した周辺知識も身につけておく
ことも大事です。

最新の医療機器を導入すると集患することができるが、リスクも考えておく

新しい医療機器を導入するというのは、
クリニックにとって大きな出費です。

もし、その医療機器を導入したことで
赤字になってしまったら、経営を左右することにも
なりかねません。

そのために、
事前にどのような準備をしていれば
支払いをおこなっていけるのか、
具体的な事業計画を立てることも
必要になるでしょう。