「受付はクリニックの顔」

という言葉を
聞いたことがあるのではないでしょうか。

というのも、
患者さんが医院に訪れて
最初に会うのは受付スタッフだからです

皆様の医院の受付スタッフは、
患者さんの気持ちに寄り添って
対応できているでしょうか?

受付スタッフは、
医療事務の知識だけでなく、

  • きちんとした挨拶
  • 優しさ
  • 思いやりのある接遇

など、様々な知識を求められます。

ところが、
忙しくなってくると患者さんへの対応が
おろそかになってしまったり、
患者さんから質問されたのに的確な答えが
できなかったりする場合があります。

患者さんの気持ちを理解するためにできることを
考えてみましょう。

患者さんはスタッフの行動をよく見ている

皆さんは受付で患者さんの視線を
感じたことはありませんか?

例えば、患者さんは

  • 雑誌を読んでいる、
  • 考え事をしている

といったように、
様々な方々がいるでしょう。

中には、

「自分はいつ呼ばれるのだろう?」
「どんな検査をするのだろう?」
「私はなにか重い病気なのでは?」

と不安を抱えている方もいるかもしれません。

そのため、
受付スタッフの様子を見ていたり、
話しかけたりする方もいるかと思います。

もし、
受付スタッフがずっと下を向いていたり、
スタッフ同士で話をしていたら
患者さんはどのように感じるでしょうか?

もしかしたら

「こちらは体調が悪くて苦しいのに
何を楽しそうに話をしてるんだろう?」

「受付の人に聞きたいけど、声をかけにくい。」

と思っているかもしれません。

患者さんは、

  • スタッフの表情
  • 声の大きさ
  • 声の高さ

をよく見ていることが多いようです。

スタッフの方は
いつも見られているという意識を持って
患者さんの様子を
うかがってみてはいかがでしょうか。

タイミングをみて、

「部屋は暑くないですか?」
「寒くないですか?」

と聞いてみるのもひとつの方法です。

患者さんがスタッフに話しかける
きっかけにもなるのではないでしょうか。

長い間通っている方には、
親近感を持ってもらうために、
世間話をするのもおすすめです。

患者さんのことを知るために、
世間話の内容をカルテに記載する
クリニックもあるようです。

患者さんが受付にきたときの対応

まず、受付に患者さんが来院されたら、

「おはようございます」
「こんにちは」
「こんばんは」

などのあいさつを、
目を見てしてみるのはいかがでしょうか。

患者さんが来院した際に、
ときどき書類やパソコンを
見たままだったりする場合が
あるかと思います。

目を見てあいさつをすることで、
患者さんは安心感を得やすくなります。

また、患者さんが声をかける前に
話かけるよう心がけることをおすすめします。

「今日はどうされましたか?」
「診察券はお持ちですか?」

などです。

また、患者さんの体調が悪ければ

「ベッドで横になりますか?」
「少し待てそうですか?」

との声がけも必要になってくるかと思います

また、
クリニックでは大きな声で話をすることが
いいとは限らないのではないでしょうか。

他の人に聞かれたくない内容は、
小声や指差しなどで話すことも大切です。

特に喜ばれるのは、
患者さんの名前を覚えることです。

「◯◯さん、こんにちは」

といわれると、
患者さんは特別な存在だと感じます。

また、
子どもや高齢の方への声掛けも
忘れないようにしてみてはいかがでしょうか。

例えば子どもには

「今日は一緒にがんばろうね。」

と声掛けをしたり、高齢の方には

「順番が来たらお呼びしますね。」

というように
気にかけていることを相手に知らせると、
患者さんの医院への不信感を
減らすことができるかと思います。

混み合っている場合は、

「今日は少しお待ちいただく時間が
長くなる可能性があります。」

などと話しておきましょう。

どれくらい待つかを知るだけで
患者さんの負担を軽くすることができます。

患者さんの会計が終わり帰るときの対応

患者さんは診察が終わったあとは、
できるだけ早く帰りたい人や、
聞き忘れたことがある人など
さまざま状況の人がいるかと思います。

相手の状況を考え、
その人に合わせた対応することも大切です。

早く帰りたい人には、最低限必要な対応を
抑えるのもいいかもしれません。

何か戸惑っているような雰囲気を感じたときは、

「お困りのことはありますか?」

などの声がけも必要です。

マニュアル通りにすることは大切ですが、
受付スタッフの仕事は時には、
臨機応変に対応することも
大切かもしれませんね。

どれだけ治療内容に納得していても、
会計で手間取っていたり、
いただく金額を間違えてしまうと
それまで良かった印象を変えてしまいます。

また、会計のときに
一緒に渡す領収書や明細書について
聞かれることがあります。

例えば、

「私は再診なのになぜ
初診料がかかるのですか?」

「領収書の再発行はできますか?」

など聞かれるかもしれません。

さまざまな質問に
すぐに対応できるように準備しておいた方が
良いでしょう。

また治療内容についても
聞かれることがあります。

「次はいつ来ればいいですか?」

「今日はお風呂に入っても大丈夫ですか?」

などです。

簡単な質問なら受付スタッフが答えることも
あるかと思いますが、
治療に関わることは専門スタッフに
説明をしてもらったほうがいいでしょう。

受付スタッフの何気ない言葉や対応は、病院の口コミや集客につながる

クリニックに来る患者さんは、
少なからずみなさん不安を抱えて来院されます。

そんなときに、頼りになるのは
受付スタッフの言葉や対応かもしれません。

特に体調の悪い患者さんは、
イライラしていたり、
返事ができなかったりします。

そんなとき、
スタッフの思いやりのある行動が
患者さんの辛い気持ちを楽にしてくれる
のではないでしょうか。

クリニックから帰られるときには

「お大事に」
「お気をつけて」

などの声掛けを忘れないようにしましょう。