「患者さんに信頼してもらえる関係を作りたい」

このようなことを
考えたことはありませんか?

患者さんとよい関係を築くためには、
患者さんの話を聴く力が必要だそうです。

特に自由診療の場合、
患者さんとのコミュニケーションに力を入れている
クリニックも多いのではないでしょうか?

しかし、

「患者さんの気持ちを理解できなかった」
「患者さんとの距離感を感じることがある」

という方も少なからずいるかもしれません。

そんなときに役立つ
患者さんの話を聞き取る傾聴スキルについて
ご紹介します。

医療機関で必要とされる傾聴スキルとは

毎日患者さんと接する機会の多い
医療関連の仕事は、相手を理解するために
コミュニケーション能力が求められます。

例えば、受付なら

「どんな目的で来院されたのか?」

看護師なら

「患者さんは今どのような状態なのか?」

などを
その場で感じ取らなくてはいけません。

しかし、患者さんの中には
自分の思いをうまく伝えられない方がいます。

また、話を聞いても
関係のない話になってしまう
といったこともよくあります。

そこで、求められるのが傾聴スキルです。

患者さんから聞かれたことには
正確に対応しなければいけません。

患者さんの話したいことを聞き取るには、
聴く側の技術も必要となっていくのです。

みなさんは、
患者さんから話を聴くときには、
どのようなことに気をつけているのでしょうか?

患者さんとの話をするときに
気をつけたい点について考えてみましょう。

患者さんと話をするときに気をつけたいこと

患者さんと話をするときは、
相手の話を聞いているという態度を
見せることが大切です。

次のような態度や話し方に
気をつけていきましょう。

相手の正面に体を向ける

話をするときに気をつけたいのは、
「話をきちんと聞いている」という態度です。

相手の話を聴くときは、
体を患者さんの前に向けましょう。

目線は、相手の目を見ます。

目を見続けるのが難しい場合は、
適度に鼻や口元などを見ます。

大きく目をそらしてしまうと、
集中していないという印象を与えてしまう
可能性があります。

また、話の内容に自信がないと
感じられる場合もあります。

できれば、椅子に浅く腰をかけて、
少し前のめりの姿勢を維持しましょう。

相手の話を復唱する

患者さんの話を聞いているという姿勢を
見せるためには、
相手の話を復唱するのは効果的です。

例えば、患者さんが

「今日は頭が痛くて、体がだるいです」

と言った場合、

「頭が痛くて体がだるいんですね。」

と復唱してみます。

これは相手の気持ちを
共感するためにも役立ちます。

また、話の途中で相槌をうったり、
「なるほど」といったような言葉を
挟むのも効果的です。

相手の話を否定しない

患者さんの話を聴く中で必要なのは、
相手の話を否定しないことです。

例えば、患者さんの中には

「このお薬は使いたくない」

と考えている方がいるようです。

しかし、医師は、

「この薬は治療には必要なので
どうしても飲んでもらいたい」

と思っています。

そこで、

「このお薬は飲んでください!」

というのではなく、

「○○さんのお気持ちはよくわかりますが、
このお薬は飲んでいただきたいです。」

と相手の気持ちに寄り添うことが必要です。

飲んでくださいといわれても、
理由がわからなければ納得できません。

できれば、
このような理由があるから、
こうしてくださいと話をすると
患者さんも理解しやすくなります。

相手の話を途中で止めない

患者さんの中には、
医師の前に座ると緊張するのか、
うまく自分の思っていることを
話せない方がいるようです。

そのため、
質問に対する答えを
なかなか出せない場合があります。

そんなときは、
患者さんの話を止めるのではなく、
切りのいいところで
質問内容を変えてみましょう。

例えば、

「今日はどうされましたか?」

と質問した場合です。

漠然とした質問ではなく、

「お腹の調子はどうですか?」

などと具体的に質問すると
相手も答えやすくなります。

もちろん、他にも症状はある場合があるので、
相手の話の内容に合わせて
質問内容を変えることは必要です。

相手の話に共感をする

患者さんの中には、
とてもつらい思いを抱えながら
来院する方がいます。

「なかなか痛みがおさまらなくて。」
「夜眠れない日が続いてるんです。」

などと切実な悩みを抱えた方もいます。

そんなときは

「大変でしたね」
「お気持ちわかります。」

などといったような、
相手の気持ちに寄り添った言葉をかけましょう。

患者さんは、

「私の気持ちを理解してくれているんだ」

という気持ちになります。

共感してもらえると、
スムーズに話ができるようになります。

「もしかしたらこんな症状で困っていませんか?」

と聴くのもいいでしょう。
共感力がアップすると、好感を持ってくれます。

傾聴スキルが身につけると患者さんとの距離が近くなる

傾聴スキルは、
医療機関で働くスタッフにとって
必要不可欠なスキルと言われています。

患者さんとうまく関係が築けないという方は、
普段どのような話をしているか、
どのような態度で話を聞いているかを
振り返ってみましょう。