ジメジメした梅雨が終わると、
本格的な暑い夏がやってきます。
みなさんのクリニックでは、
どのような暑さ対策を考えていますか?
湿気が多くなったり、気温が高くなったりすると、
体調を崩す患者さんも増えてくるでしょう。
そんな患者さんのために、
待合室で快適に過ごす方法を考えてみましょう。

待合室に取り入れたい暑さ対策

クリニックに到着した患者さんは、
夏の暑さで疲れている方もいます。
そんな患者さんのために、
いくつかの対策を紹介します。

・青や白色をとりいれる

夏の間はできるだけ涼しく感じる寒色系の色を
待合室の中に取り入れていきましょう。
例えば、青・白などです。
とくに、青色はともと待合室や手術室、
手術着などにとりいれられています。
これは、人の気持ちを落ち着かせるだけでなく、
部屋を清潔に見せる効果も期待できます。
暑さだけでなく、精神的にも落ち着きます。

・涼し気な音楽や音をとりいれる

暑さは視覚だけでなく、
聴覚からも感じることがあります。

例えば、いつも聞いている音楽だとしても、
暑さでイライラしたり、
暑苦しく感じたりすることもあるかもしれません。
そこで、涼し気な音楽や音をとりいれて
みましょう。
例えば、夏の風物詩といわれる風鈴です。
ただし、あまり音が大きいとうるさいため、
風が当たらない場所に吊るしておきます。
また、風鈴は見た目だけでも涼しさを
感じることができます。
海や滝といった涼し気な音楽もいいでしょう。

・フィルムやすだれやグリーンカーテンで
窓の暑さ対策をする


部屋の中を少しでも涼しくするためには、
窓にも暑さ対策が必要です。

例えば、窓に断熱効果のあるフィルムを貼ったり、
窓にすだれをかけたりする方法があります。
また、地球温暖化対策のために注目されている
グリーンカーテンもあります。
これは、窓にネットを使ってツル性の植物を
育てます。
グリーンカーテンは、日光をさえぎるだけでなく、
部屋の温度を下げるため、
エアコンなどの電気代を抑える効果も

期待できます。

・椅子やソファーは麻や綿を使ったカバーを使う

患者さんが触れる場所には、
涼しく感じる素材
を使ってみましょう。
例えば、椅子やソファーのカバーなどです。
通気性のいい麻や綿を使ったカバーが
おすすめです。
また、ひんやりするカバーも販売されているので
使ってみてもいいでしょう。

・涼しさを感じる飲み物、塩分の補給など

患者さんは、クリニックにつくとまず衣服を整え、
喉の渇きを潤すために水分を摂取します。
患者さんのために、
涼しさを感じる飲み物を用意しておきましょう。
もちろん、水も手軽ですが、
ひと手間加えてレモンやミントなどが入った
すっきりする飲み物がおすすめです。
また、塩分を補給するためのアメやタブレット
なども用意しておきます。

・持ち帰り用の暑さ対策グッズを用意する

診察が終われば、
また暑い中患者さんは帰らなくてはいけません。
家まで帰る時間も、
快適に過ごせるグッズを用意
しておきましょう。
例えば、「にぎるだけで冷える冷却パック」や、
「濡らすだけで冷えるタオル」
「汗拭きシート」などです。
使い捨てのものを選ぶと費用を抑えることも
できます。

・見た目で涼しさを感じるスペースを作る

さらに待合室で楽しんでもらうために、
アクアリウムをとりいれるのもひとつの方法です。
熱帯魚などを扱っているお店が
クリニックに貸出してくれます。
水槽の水の入れ替えなどもやってくれるので、
クリニックのスタッフに手間もかかりません。
アクアリウムは涼しさだけでなく、
ストレスをやわらげる癒やし効果も期待できます。

熱中症対策のポスターを掲示する

熱中症対策についてポスターを作ってみましょう。

製薬会社などからもらったポスターを
掲示しているクリニックもありますが、
手作りのポスター
患者さんの心を温かい気持ち
にさせてくれます。

医療従事者にとって当たり前だと思われる
熱中症対策も、多くの患者さんは知らない
ことが
多いかもしれません。
基本的なことから書いていきましょう。
例えば、

  • 熱中症とはどんな病気?
  • どんな症状が出たら危険?
  • 熱中症の原因とは?
  • 熱中症になったらどうしたらいい?

このような質問に答えるようなものを
掲示しておくのもいいでしょう。

また、熱中症にならないための対策も掲示
しておきます。
例えば、

  • 扇風機やエアコンで体調をととのえる
  • バランスの良い食事をこころがける
  • 睡眠をしっかりととる
  • 外出するときは、日傘や帽子で予防する
  • 気温の高い時間は、外出を控える
  • のどが乾いてなくても水を飲む

また、栄養士による夏バテを予防するための
食事方法
などもいいでしょう。
暑い日でも簡単にできるレシピや、
積極的に食べたい食材などもおすすめです。

患者さんが待合室で快適に過ごせる方法を考えてみよう

患者さんがどうすれば、
待合室で快適に過ごせるか考えてみましょう。
もし、自分が患者さんだったら
何が欲しいか考えてみるのもひとつの方法です。
できれば、本格的な夏が来る前に
いろいろな対策を考えておきましょう。