アンチエイジング診療を標榜する開業医の場合、
年末年始は通常の企業等と同じく
休診期間を設けることが多いでしょう。

ところがこの時期は、
以前から犯罪が多い時期だと
いわれてきました。

この時期に気を付けたい犯罪や事故といえば

  • 窃盗
  • 火災
  • 詐欺等の金融犯罪

これらが有名でしょう。

このうち、
自費診療で儲かっている医療機関にとって
特に気がかりなのは
やはり空き巣でしょう。

というわけで、
被害を避けるために
必要となる防犯対策について
まとめてみました。

医療機関は犯罪と無縁の場所ではありません

政府の統計によると、
医療機関を狙った「病院荒らし」の件数は
2016年に全国で719件も報告されています。
その中で検挙されたのは444件
検挙率は61.8%でした。

医療機関は、
地域の患者さんが頻繁に出入りする場所であり、
公共性が高いです。

医療機関の経営者としては
防犯対策を常に意識する必要があるでしょう。

とはいえ、
開業医の場合は大病院・総合病院と比べると
犯罪に対するリスクは少ないと考えられます。
というのも、

  • 大型の病院と異なり、出入り口が少ない
  • 建物も小さめのため
    防犯設備等の手間暇やコストも
    比較的かからない

といった理由から考えられます。

それに
入院患者が多い大病院の場合は、
患者を犯罪から守る必要もあります。

そのいっぽうで、
入院患者が犯罪や揉め事を起こす
院内犯行の恐れもありますし
防犯対策のコストは
どうしても高くつく傾向があります。

検討する価値のある、防犯設備といえば? 

現在の医療機関で
導入すべき防犯サービスを
以下にまとめてみました。

鍵の見直し

鍵はやはり、
防犯を心掛ける上では
必要となってくるものになるでしょう。
最近は、さまざまな鍵や錠前のシステムが
登場しています。

例えば、

  • オートロック式の電気錠
  • 暗証番号によるロック・開錠システム
  • カード認証によるロック・開錠システム

といったものが挙げられます。

これらを玄関や院内の一部のドアに
取り付けたりすることで
空き巣等による侵入を
防止することが可能となります。

昔ながらの鍵で開閉する扉の場合は、
ベテランの空き巣にとって
非常に破りやすいのです。
また、合い鍵を作成される懸念も
軽視できません。

警備会社との契約

警備会社は
警報装置や監視システムを提供してくれます。

大音量の警報を発する機能や
まぶしい光を発する機能は、
犯罪者を追い払う上でとても頼もしいですね。

それから、
訓練を受けた警備員を擁している会社であれば
万一の事態、
ドア等から異変が検知されたときに
素早く駆けつけてくれます。

防犯カメラの取り付け

これも最近は、あちこちで導入されています。

防犯カメラは、侵入者の様子を
撮影して記録に残す機能があります。
防犯カメラに空き巣等の被害を
食い止める能力があるとはいえませんが、
証拠を残す能力は優秀です。

それに
カメラで監視していることを掲示しておくだけで
かなりの犯罪抑止効果を期待できます。

防犯設備を導入する上で気がかりなことといえば? 

上記で紹介をしてきた防犯設備を導入する上で
気を付けるべき例を2点紹介します。

賃貸物件に入居している場合

最近、貸しビル等の所有者は
最初から
防犯システムを導入していることが多いですが
それだけでは安心できない場合も
あるかもしれません。

新たに大がかりな防犯設備を導入する際は、
建物のオーナーの許可が
必要となるケース
も考えられます
いずれにしても事前によく契約内容を確認し、
必要に応じてよく話し合うべきでしょう。

業者との相談や契約に関して

防犯設備の設置は
手間暇も費用もかかります。
加えて長期にわたって使い続けるものです。

じっくり検討して決めるべきです。

したがって、
複数の業者から見積もりを取るなどして
慎重に依頼先を選ばないといけません。

見積もりの段階では、
料金を要求しない業者も多いですし
なるべく多くの業者とコンタクトを取って
よく話を聞くことが大切です

まとめ

アンチエイジング診療で成功したら、
近隣に医院の名前および院長の名前が
知れ渡ることになります。

有名になれば集患する上で有利になりますが
同時に、
犯罪者の獲物になる恐れも強まってしまいます。

開業医はもともと、
リッチなイメージがある職業ですし
プロの空き巣にいつ狙われても
不思議ではありません。

よって、
防犯対策は手抜きをしないほうが安全でしょう!

余談①:医療機関内部での…

ところで、
医療機関内での窃盗は、
外部からの侵入者による
犯行ばかりではありません。

想像したくないことではありますが、
内部の犯行も以前から指摘されています。

例えば、
職員であれば医療機関内で
「現金類」「お金になりそうなもの」が
どこに収納されているか
前もって調べることができます。
これからも内部の犯行は
各地で発生するものと思われます。

内部の犯行を防ぐには、
普段から失われたら困る品を
厳重に保管しておくなど、
リスクを自ら避ける努力をすることが大切
です。

また、職員が下心を起こさないように
心から満足してもらえる就労環境を目指すことも
経営者にとっては防犯実現のための
大切な心得といえます。

余談②:他にもこんな被害が…

医療機関では、盗難被害以外にも、

  • 暴力
  • 嫌がらせ
  • ハラスメント

といった被害も随時報告されています。

加えて最近は、
データの流出といった
ネット社会につきものの
犯罪・事故も心配しないといけません。

個人情報保護の観点からも、
データ流出は特に予防措置が必須です。

以前の記事でも
個人情報保護について触れているので、
ぜひアクセスしてみてください。