クリニックを多くの方に知ってもらうためには、
宣伝が必要です。
しかし、ホームページなどの宣伝は、
薬機法により効果を謳うことは難しい
という一面があります。

そこで、活かしたいのが患者の口コミです。

では、良い評判を患者に口コミで広げてもらうには
どうすればいいのでしょうか。

それは、当たり前のことですが、
患者に「クリニックに来てよかった」と
思ってもらうということです。

今回は、患者が口コミを広げたくなるような
クリニック作りについて紹介します。

クリニックの得意分野をアピールする

患者にとって数あるクリニックの中から、
自分にあったクリニックを選ぶのは至難の業です。

それでも、色々なクリニックの情報を調べたり、
知り合いに聞いた話を参考にしたりしながら
クリニックを選んでいきます。

そのような方にクリニックを
選んでもらうためには、
他のクリニックと比較できる
得意分野をアピールする
ことが大切です。

例えば、腸内環境を整える治療、
点滴によるビタミン補充療法、
抗酸化サプリメントの処方など、
さまざまな治療を取り扱っているとします。

その中でも
「一番力を入れているのは腸内環境です」
とアピールするのです。

もちろん、いろんな治療ができるのも強みですが、
ターゲットを絞るというのもひとつの方法です。

なぜなら、
いろいろな治療ができると宣伝すれば、
幅広い知識はもっているけれど、
ひとつひとつの技術が低く
丁寧に治療してくれないのでは?
と思う患者もいるからです。

また、得意分野を明確にしておけば、
このクリニックは専門的な知識を持っている
と思ってもらえます。

同じ治療でも毎回新しい提案をする

クリニックのファンをつくるためには、
常に新しい情報が必要です。

特に、健康になりたい、
いつまでも元気でいたい、という患者は、
今の治療以外にもっといい方法がないか探している
方もいるのではないでしょうか。

たとえ治療の内容に満足していたとしても、
他のクリニックで同じような治療を行っていれば、
患者はより便利でお手頃な価格のクリニックに
変えてしまうかもしれません。

そこで、
医師をはじめスタッフが行っておきたいのは、
新しい情報を常に仕入れるということです。

例えば、
手軽にはじめられる食事方法や
話題のダイエット方法などです。

少し治療に関する雑談ができれば
患者はより親近感がわきます

毎回同じ治療をしていても、
新しい情報を教えてくれれば
患者は新鮮に感じることができます。

体の不調を感じながら治療に来られている方は、
少しでも体調が改善できると続けたいと思い、
同じような症状に悩んでいる人に
話したくなります。

しかし、気をつけたいのは、
新しい治療をすすめるということではありません
逆に、毎回別の治療法を進めると
不信感を抱くきっかけにもなります。

あくまでも、
患者にとって有利な情報を提供する
ということを考えながら
情報を仕入れておきましょう。

患者の名前や興味のあることを覚えておく

クリニックに来たことがある患者は、
できるだけ名前を覚えておきましょう

また、患者が興味を持っていることを
メモしておくのも効果的です。

例えば、
「マラソンに興味がある」
「旅行にいくことが多い」などです。

患者が多いクリニックでは
確かに難しいこともあるでしょう。

そのような場合は、
患者が来る前日にすべてのカルテを準備し、
患者の治療内容だけでなく患者の特徴なども
チェックしておくといいでしょう。

患者は名前で呼ばれたり、
自分しか知らない話をしてくれたりすると、
「あのスタッフは私のこと覚えてくれている」と、
うれしい気持ちになります。

特に、体調不良により治療を受けている患者は、
一秒でも早く体調を改善させたいと思っています。
治療の中で少しでもうれしいことがあれば
このクリニックは患者のことをよく考えていて
くれるので、頑張って治療を続けようと思います

しかし、患者の名前を呼ぶには注意が必要です。
それは、知らない人の前で名前を呼ばれたくない
人もいるからです。
そのような場合は、
他の患者に聞こえないように小声で呼ぶか、
診察室の中に入ってから呼ぶようにしましょう。

クリニックを紹介するためのパンフレットをつくる

患者が口コミを広げやすくするには、
クリニックの情報が必要です。

そのためには、
クリニックの住所・電話番号などだけでなく、
アピールしたいポイントを書いたパンフレット
作りましょう。

パンフレットといっても、
会社案内のようなものではありません。

手のひらサイズの少し上質な用紙に、
病院の名前、診療科目、専門分野、
アピールしたい治療などを入れておきます。

少し上質な紙を使うには理由があります。
それはパンフレットを捨てにくくするという
効果が期待できるからです。

パンフレットを持っていると、
「いつか治療が必要になったら
このクリニックに行きたい」
というきっかけをつくることができます。

パンフレットは、待合室などに置いて
だれでも自由に持って帰れるようにしましょう。
また、パンフレットを持っている患者は、
クリニックに対して良い印象を持っているので、
声をかけてみてもいいでしょう。

良い口コミを広げてもらうには、患者がどこまで快適にすごせるかということが大切

患者に口コミを広げてもらうには、
「うれしかった」または「楽しかった」という
気持ちをもってもらうことが必要です。

そのためには、
やはりスタッフが患者にどれだけ寄り添い、
自分が患者の立場だったら何をしてほしいか
ということを常に考えておくことが大切です。

患者がこのクリニックを選んでくれたというのは
理由があるはずです。

期待を裏切らないために日々、
患者が何を求めているのかということを
考えておきましょう。